
「かわいい」だけじゃない、あみぐるみ
ハンドメイド販売というと、「かわいいものを売る」という印象があるかもしれません。
実際、ネットのショッピングモールを見れば、かわいくて手頃な価格の作品がたくさん並んでいて、人気も高いです。
私も最初の頃は、そんな「よく売れるもの」を意識して作っていました。
でも、いつの間にか「意味のある作品も作りたいなあ」と思うようになっていったんです。
厳つい顔の「だるまさん」
そんな時に作ったのが、「だるま」というモチーフでした。
このあみぐるみは、厳つい表情のだるまさん。
最初に言っておくと、かわいくはないんです。
売れるかといえば、正直、難しいと思っていました。
実際、小さなお子さんから「だるまさんだ〜!」と興味津々な反応をもらえる一方で、大人の方からは「面白いね」とクスッと笑ってもらうことが多いです。
「だるま」の由来「達磨大師」を忠実に再現したあみぐるみ

このだるまさんは、実は「だるま」の名前の由来になった僧侶・達磨大師(だるまたいし)をモデルにして、編み図を作ったあみぐるみなんです。
その特徴は…
- ボサボサの髭
- 赤い布をすっぽりかぶった姿
- ギョロリとした、力強い目
この3つにこだわって、表現しています。
伝説によると、達磨大師は深い修行に打ち込んでいたため、髭はボサボサ、全身を赤い布で覆っていたそうです。
しかも、眠らないようにと目を閉じずにいたというお話も残っています。
その姿は、かわいらしさとは正反対。
でも、どこか「揺るがない力強さ」があります。
赤い布がめくれるように編み図を書いた
そして、編み図にも少し工夫をしています。
あの特徴的な“赤い布”をどうやって表現しようか悩んでいたときに、思いついたのが「布が少しめくれるようなデザイン」。
編み図を作るのに手間がかかって、完成までには何度も書き直しての繰り返し。
いろんな声を受け止めながら進む
ハンドメイド販売をしていると、いろんなご意見をいただきます。
「このだるまさん、ちょっと厳つくて難しいんじゃない?」と。
でも、しばらく続けていると、少しずつ変化が見えてきました。
「私はこのだるまさんが好き!」とか、
「招き猫と迷ったけど、だるまちゃんを選んだよ」と言ってもらえることが増えました。
経験を積んだ人の顔は、力強くて頼もしい
だるまさんって、どこか「人生を積み重ねた人の顔」に似ている気がします。
かわいさよりも、力強くて頼もしい表情。
頑張って、悩んで、哀しくなって、諦めそうになって、何度も立ち上がってきた人の顔。
まさに、ごろんと転がっては起き上がるだるまさんのよう。
だから私は、このだるまさんを見るたびに思うんです。
可愛さだけでなく、このだるまさんのように別の表情も表現できたらなあ、と。


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