
娘のための理想のくまちゃん
このあみぐるみ「リボンベア」は、私が娘のために作った特別なくまちゃんです。
最初に「くまちゃん作って」と言われたのが、あみぐるみを始めて間もない頃。
娘はまだ幼いのに、形にすごくこだわりました。
「頭が少し大きい」「手はもう少し短いのがいい」と、細かいところまで妥協しません。
何度も編み直してはほどき、また編んで…。
完璧な「娘が可愛いと思うくまちゃん」を目指すうちに、私自身も“フォルムの美しさ”に夢中になっていきました。
シンプルだからこそ、ほんの少しのズレでバランスが崩れてしまうのです。
毛糸選びと刺繍のこだわり
このくまちゃんは、お部屋に飾ることを想定して作りました。
だから、インテリアと調和するような、ぬくもりを感じられる毛糸を選んでいます。
少しくすんだ優しい色合いは、どんな空間にも自然になじみます。
そして一番のポイントは、お顔の刺繍です。
目・鼻・口をすべて手刺繍で仕上げていますが、目が大きめのデザインなので、ちょっとした角度や力加減で印象が変わってしまいます。
しかも本体に直接刺繍するため、やり直しがききません。
針の角度や糸の張り、すべてに神経を使いながら、ひと針ずつ丁寧に進めました。
編み図を何度も書き直した理由
何度も編み図を書き直し、途中で投げ出したくなったこともありました。
「この辺でいいかな」と思った瞬間も正直ありました。
でも、“娘が笑顔になるくまちゃんを作ってあげたい”という気持ちが、試作を何度も作り直す力になったのです。
そのせいか、編み図ノートは、書き込みでボロボロです。
作りながら気づいたのは、「作品を理想の形にするには、心の中に何かしらの感情がある」ということ。
私の場合は、「子供の笑顔を見たい」というのが源になりました。
写真のくまちゃんに会いにきました
Instagramでマルシェの宣伝を見て、「写真のくまちゃんに会いにきました」と声をかけてくださった方がいたのです。
その言葉が本当にうれしくて。
くまちゃんはその日、お客様にお迎えいただき、新しいおうちへと出かけて行きました。
後日、「床の間にちょこんと座っています」「いつも眺めて癒されています」とメッセージをいただき、心があたたかくなりました。
今ごろきっと、お部屋でやさしい空気をまといながら、そっと寄り添ってくれているのでしょう。


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